アタッカーズ

何年経っても忘れられない。 昨日の事のように思い出す、忌々しくて苦しい記憶。 やっと成就出来る。長かった。この日の為に私は生きてきた。 今日、私はあの女に復讐する。

私の教え子・結弦君は今どきの子にしては頭が固くて、よく言えば真面目な性格。 勉強以外の事なんてまったく興味なさそうなのに、行くたびにゴミ箱から精子特有の匂いがする。 結弦君、私が誘ったらどんな反応するんだろ？ 興味本位で誘ってみたら、結弦君、真に受けちゃったみたいで…。

「先生、起きてる？ごはん作ったからいっしょに食べよう？」 「君…誰？」 「…妻の蘭…だけど…やっぱり今日もダメだったか…残念」 蘭というこの女性が言うには、 オレは、3ヶ月前事故に遭い記憶を失くしてしまったらしい。 しかもオレの症状は、目覚めると記憶が全てリセットされてしまい、 毎朝起きる度に前日までのことは何も覚えていない状態に戻ってしまうという…

仕事が立て込むと面倒な作業は事務員の希島さんにお願いしていた。 地味で目立たないし押しに弱いから断られたことがない。 今日は遅くまで手伝わせてしまったから、たまには何かお礼をと思って飲みに誘ってみた。 希島さんは夫に対して不満を溜め込んでいるみたいで…ちょっと隙が見えた。 僕はムラムラしてしまい、酔った勢いで家に誘ってみた。そしたら返事はまさかのOK。 その日から僕達は都合の良い関係に溺れていった。